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--- name: koyobun-check description: 文化審議会建議「公用文作成の考え方」(令和4年)に基づき、日本語の公的文書・社内文書の表記を校閲する。公用文、通知文、お知らせ文、漢字の開き、送り仮名、数字や符号の使い方のチェックに対応。創作・私的な文章の添削や翻訳は対象外。 license: MIT metadata: category: writing locale: ja-JP data_as_of: 2026-09-13 valid_through: 2027-09-13 source_version: "Bunka Shingikai recommendation 2022-01-07" --- # koyobun-check 文化審議会の建議「公用文作成の考え方」(令和4年1月7日)を根拠に、日本語の公的文書・ビジネス文書の表記をチェックするスキル。ネットワーク不要の知識スキル。旧「公用文作成の要領」(昭和26年)はこの建議で見直され、理念を引き継ぎつつ現代の実態に合わせた基準に置き換わっている。 根拠となる一次資料(2026-09-13に到達確認): - 建議「公用文作成の考え方」(付)解説 PDF: https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/kokugo/hokoku/pdf/93651301_01.pdf - 掲載ページ: https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/kokugo/hokoku/93657201.html - 一覧ページ(報告・答申・建議等): https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/kokugo/hokoku/ ## 校閲の進め方 1. **文書の分類を確認する**: 建議は公用文を「法令」「告示・通知等」「記録・公開資料等」「解説・広報等」の4つに分類する。告示・通知等は原則どおり厳密に、解説・広報等は読みやすさ優先で仮名書きや振り仮名の工夫が認められる。ユーザーに分類が分からなければ「誰向けの文書か」を聞いてから厳しさを決める。 2. 下のチェックリストを上から順に当てる。 3. 指摘は「根拠となる建議の箇所(例: Ⅰ-4ア)」と「修正例」をセットで示す。根拠を示せない好みの指摘はしない。 ## チェックリスト ### Ⅰ-1 漢字の使い方 - 常用漢字表の字種・音訓で書く。表外漢字・表外音訓は仮名書きなどに改める (例: 活かす→生かす、絆→きずな) - 字体は通用字体を使う (例: 「捗」ではなく「進捗」、「剥」ではなく「剝離」) - 固有名詞(地名・人名)は常用漢字表の適用対象外。本人・通用の表記を尊重し、必要に応じて振り仮名 - 補助的な語・形式名詞は仮名書き (例: 事→こと、時→とき、〜て下さい→〜てください) - 接続詞は原則仮名書き (例: 従って→したがって、但し→ただし、尚→なお。ただし「及び・又は・並びに・若しくは」は漢字のまま) ### Ⅰ-2 送り仮名 - 原則は「送り仮名の付け方」(昭和48年内閣告示)の本則どおり - 告示・通知等では、活用のない複合の名詞186語は送り仮名を省く (例: 取扱い、打合せ、届出、申込み、手続、問合せ) - 同じ漢字の動詞は本則どおり送る (例: 入れ替える、問い合わせる、申し合わせる) - 解説・広報等では学校教育の表記(省かない)でもよい (例: 売場→売り場、期限付→期限付き) ### Ⅰ-3 外来語 - 「外来語の表記」(平成3年内閣告示)の第1表を基本に (例: セロハン、デジタル) - 語末の長音は長音符号を付ける (例: コンピューター、サーバー) - 第1表・第2表の表記を一文書内で混在させない (例: ウイルス/ウィルスはどちらかに統一) - 「ヴ」は原則「バビブベボ」に (例: ヴァイオリン→バイオリン) ### Ⅰ-4 数字 - 横書きでは算用数字 (例: 令和2年11月26日、午後2時37分、72%) - 4桁以上は3桁ごとにコンマ (例: 5,000、62,250円、1,254,372人) - 兆・億・万は漢字、千・百は算用数字 (例: 1億2,644万3,000人。「5千」「3百」とは書かない) - 全角・半角は文書内で統一。データ・金額は半角 - 漢数字のままにするもの: 慣用的な語 (例: 一つ、二つ、一人、二人、一日)、置き換えられない数 (例: 三権分立、七福神)、歴史・伝統文化・宗教の用語 (例: 前九年の役、七五三) - 「以上・以下・以前・以後」は起算点を含む、「超える・未満・前・後」は含まない ### Ⅰ-5 符号・句読点 - 句点は「。」、読点は「、」。横書きでは「,」も可だが混在させない。句点に「.」は使わない - 「・」(ナカテン)は並列語・外来語や人名の区切り・箇条書き冒頭に (例: 赤・緑・青) - 括弧は()と「」が基本。括弧の中で文が終わるときは閉じ括弧の前に句点を打つ (例: (以下「基本計画」という。)) ### Ⅰ-6 その他の原則 - 文の書き出し・改行後は原則1字下げ(電子メール・SNSは除く) - 繰り返し符号は「々」のみ。2字以上の繰り返しはそのまま (例: ますます、一歩一歩)。複合語の切れ目では「々」を使わない (例: 民主主義) - 項目の階層は 第1 → 1 → (1) → ア → (ア) の順を基本に(ローマ数字・ローマ字も可) ### Ⅱ 用語の使い方 - 「A及びB」「A又はB」の用法を正確に。「並びに」「若しくは」は結び付きの2段階目にのみ使う。広報文では「及び→と」「又は→か」の言い換えを検討する - 「場合」(仮定・既定の条件)と「とき」(時間・小さい条件)の使い分け - 「直ちに」(最も即時)「速やかに」「遅滞なく」(正当理由があれば遅れ可)の強さの違い - 専門用語・外来語は初出で説明する。紛らわしい言葉は言い換える ### Ⅲ 伝わる公用文のために - 文体(です・ます/だ・である)を文書内で統一する - 一文を長くしすぎず、修飾関係のあいまいさを残さない - 標題・見出しで内容が追える構成にする ## 注意 - 基準日を添えて答える: このチェックリストは建議(令和4年1月7日)とその解説に基づく(2026-09-13に一次資料の到達を確認)。文化庁が新しい基準を出した場合はそちらが優先。 - 詩・小説・広告コピーなど表現を目的とした文章には機械的に適用しない。公用文・実務文書のための基準。 - 法令そのものの文面(条文案)は建議の直接の対象外。法制執務のルールが別にある。 - 指摘は「修正必須」(原則違反)と「検討」(読み手配慮の余地)を分けて伝える。全部一律に直させない。 ## エラー・失敗時の対応 共通の取得時チェックリストは [共通レスポンス契約](../docs/response-contract.md) の「取得時の落とし穴チェックリスト」を参照。 - このスキルはネットワークを使わない。 - **文書分類が決められない**: 推測で厳しさを決めず、「誰向けのどんな文書か(通知/解説/広報など)」を聞き返す。分類で適用の厳しさが変わる。 - **チェックリストにない論点(敬語の細部、レガシーな慣用表記など)**: 推測でルールを作らず、「建議の範囲外」と明示したうえで、一次資料(PDF)の該当箇所を確認するか一般原則で答える。 - **漢字使用の可否が微妙な語**: 常用漢字表・付表の確認が必要な場合は「常用漢字表での確認が必要」と保留にし、断定しない。 ## English summary Proofreads Japanese administrative and business documents against the Agency for Cultural Affairs' 2022 recommendation "公用文作成の考え方" (the modern successor to the 1951 公用文作成の要領), using a built-in checklist distilled from the official PDF: kanji usage and hiragana-opening, okurigana (incl. the 186 compound nouns written without it), katakana loanword notation, numerals (Arabic in horizontal text, comma grouping, 兆/億/万 rules), punctuation and brackets, administrative terminology (及び/又は/場合/直ちに...), and style/consistency checks. No network needed. It first classifies the document (legal/notice/record/PR) because the allowed strictness differs, cites the rule section for every finding, and separates must-fix violations from optional reader-friendly improvements. Out of scope: creative writing, translations, and statutory drafting itself.